ひとり情シスを長く続けるコツ|何でもやることで、いつの間にか続いていた話

ひとり情シスを長く続けるコツって何だろう。

正直、いまだに「これだ」と言い切れる答えはない。
ただ、振り返ってみると、いつの間にか長年この仕事を続けていて、気づけばそれなりに何でも対応する立場になっていた。

その理由を考えてみると、「何でもやること」以外、あまり思い当たらない。

インフラでも、プログラムでも、IoTでも、業務用の何かよく分からない機器でも、要望が来たらとりあえず調べて、悩んで、触ってみる。
その繰り返しの中で、常に課題がある状態になっていた。

特別に勉強熱心だったわけでもないし、スキルアップを強く意識していたわけでもない。
目の前の「困った」を処理していただけなのに、結果的にそれが積み重なっていた。

何でも屋スタートが一番しんどい

ひとり情シスをやり始めた頃は、とにかく分からないことだらけだった。

サーバ、ネットワーク、PC、プリンタ、複合機、NAS、VPN、クラウドサービス、業務システム、Webサイト…。
範囲が広すぎて、何から手をつければいいのか分からない。

「それ、情シスですよね?」と言われれば、だいたい全部こっちに来る。

正直、最初の数年はずっと不安だった。

・自分の対応は正しいのか
・もっと効率のいいやり方があるんじゃないか
・他社の情シスなら一瞬で解決するんじゃないか

そんなことを考えながら、毎回手探りで作業していた。

でも、仕事は待ってくれない。
分からなくても、調べて、試して、失敗して、やり直すしかない。

ムキになる時期と、妙に楽しい時期

今振り返ると、成長が一番早かったのは「ムキになっていた時期」だった気がする。

トラブルが起きるたびに、「何でこうなるんだ」と腹を立てながらログを追い、設定を確認し、構成を見直す。
休日に自宅で検証環境を作って、再現テストをしたことも何度もあった。

一方で、興味を持ってハマる時期もあった。

VPSを触り始めた頃は、業務そっちのけで構成を考えたり、Dockerを試したり、無駄にサーバを増やしたりしていた。
業務に直接関係なくても、「分かるようになると楽しい」フェーズが必ず来る。

ムキになる時期と、楽しくなる時期。
この2つを行ったり来たりしながら、いつの間にか経験値が溜まっていた。

何年か経つと、動じなくなる

長く続けていると、不思議な変化が起きる。

昔なら冷や汗をかいていた障害でも、
「はいはい、またこのパターンね」
くらいの感覚で対応できるようになる。

DNS障害、ルータ設定ミス、サーバ停止、ディスク逼迫、SSL期限切れ。
どれも初回は地獄だったけど、2回目、3回目になると、対応手順が頭に浮かぶ。

完璧な対処ができるわけじゃないけど、
「最悪こうすれば復旧する」
という逃げ道を知っているだけで、精神的にかなり楽になる。

この「動じなくなる感覚」が出てくると、ひとり情シスは一気に楽になる気がする。

続かなかった人の共通点

周りを見ていると、情シスを途中で辞めてしまう人も結構いる。

その多くは、

・全部を完璧にやろうとする
・短期間で成果を出そうとする
・苦手分野を避け続ける

このどれかに当てはまっている印象がある。

ひとり情シスは、そもそも守備範囲が広すぎる。
全部を完璧にやろうとしたら、間違いなく潰れる。

自分も、途中で何度も「もう無理かも」と思った。

でも、完璧を諦めて、「60点でいいや」と思えるようになってから、だいぶ楽になった。

仕事を長く続けるための、ちょっとした工夫

個人的に意識しているのは、

・構成をできるだけシンプルにする
・手離れの悪い仕組みを作らない
・属人化しすぎない

このあたり。

特にサーバ周りは、最初から凝りすぎないようにしている。

昔は、「どうせなら最適構成を」と思って複雑な設計を組んでいたけど、
運用が始まると、その複雑さがそのまま自分の首を締めてくる。

今は、最低限の構成で、安定して動くことを優先している。

その意味で、今使っているXserverのVPS環境は、かなり助けられている。
管理画面も分かりやすく、基本設定がシンプルなので、無駄に悩む時間が減った。
細かいチューニングをしなくても、業務用途なら十分安定して動く。

「構成を考えなくていい時間」が増えるだけで、精神的な負担はかなり下がる。

いつの間にか、長年経っていた

ひとり情シスを長く続けるコツを一言で言うなら、

何でもやること。やめないこと。

これだけだと思う。

インフラでも、プログラムでも、IoTでも、業務機器でも、
要望があれば、とりあえず調べて、悩んで、触ってみる。

時にはムキになって、時には面白がって。
その繰り返しで、自然と経験が積み上がっていく。

特別な才能も、派手な実績もいらない。

「逃げずに向き合い続ける」

これだけで、いつの間にか年数が経って、
「あれ、結構続いてるな」
という状態になる。

おわりに

ひとり情シスは、楽な仕事ではない。

範囲は広いし、責任も重いし、評価されにくい。
それでも、続けていると、不思議と面白くなってくる。

知らなかった世界が少しずつ見えてきて、
「自分、意外と色々できるな」と思える瞬間も増える。

完璧じゃなくていい。
効率が悪くてもいい。

悩みながら、遠回りしながら、調べて、試して、失敗して。

その全部が、長く続けるための「土台」になっている気がする。